哺乳類でなし

今はAIによって作られたり、改変されたりの映像や画像が氾濫していて、中には全くリアルにしか見えないものもあり、そうした高精度なものの数もどんどん増加している。

動物モノのもそうなので、先ほどSNS上で見たものも眉に唾してリピートした。本物のようだった。

その動画はこうだ。中国かどこかの農家の前庭にある方形の溜池に、その農家のよちよち歩きの幼児が過って落ちる。すると近くで繋がれていない雄牛(角があったので。ただし、雌牛でも角は生える。人が雌牛のは矯めてしまうことが多いという)がすぐに察知し、猛烈な勢いで溜池へダイヴする。見事なことに、ちゃんと角が幼児に当たらぬようにし、しかも自分の左肩と溜池の端の間を狭め、幼児が浮くように。

驚いた。

孟子の「怵惕惻隠(じゅってきそくいん)の心」はよく知られている人間性善説の根拠だ。井戸に落ちそうな子を見て、咄嗟に助けようとしない者などいない、と。それはいよいよ本当だと思う。牛すらそうなのだから。いや、「すら」という助詞を使って牛を貶める気はさらさらない。正しい助詞は「も」である。

しかし、そういう心を持たぬ人間はいる。確実にいる。そういう人でなし、<哺乳類でなし>が核兵器を使える立場で何人かいる。今その者たちのことを毎日のように私たちは見聞きしている。

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