狛江の小さなケーキ屋閉店を惜しむ
とある衆議院議員選挙候補予定者が、「雲上(or 外)蒼天」という句をtweetに書いていた。この句は将棋の藤井名人・竜王も揮毫に用いるもので、出典は漢籍からということではないようだ。困難を突き抜ければすばらしい境地がひらけている、というような意味のものだ。Every cloud has a silver liningという英語のことわざに近いような、そうでもないような。
私は雲も青空に全く劣らず好きなので、雲にネガティヴな意味合いを重ねている比喩はどうも好きになれない。
将棋と云えば、加藤一二三さんが亡くなられた。きっと葬儀は紀尾井町のイグナチオ教会で挙行されるのだろう。加藤さんとは半世紀前にその近くで偶然すれ違い、サインをいただいたことがある。当時は氏が中原名人や米長さんと鎬を削っている頃で、私は中原ファンだったがゆえ、「神武以来の天才棋士」と言われた加藤さんではあったが、ファンだったわけではない。気難しい人かと恐れたが、やさしく「直観精読」という句と共にサインを書いてくださった。合掌。
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狛江市の住宅地にポツンと在った、6平方メートルあるかどうかの小さな小さなケーキ屋さんが昨年末を以て店を閉じたという。名は「ロアール」で、これまで十数回その安価でおいしいケーキを買ってきたのだった。数年前までイチゴ・ショートケーキを290円で売っていたりして、どうやって利益を出しているのだろうとこっちが心配になるほどだった。最近でも300円台で売っていたはずで、私こそ頭を下げて店を出た。
ご主人が80歳になったがゆえとのことらしいのだけれど、原材料費の高騰も当然閉店理由のひとつだったろう。
私の愛する、根川通りの金木犀並木(というほどでもないが)の近くに店舗があって、秋にその金木犀に挨拶に行く帰りにはほぼ必ず寄っていたのだが。
寂しい。

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