AIの俳句解釈
AIがこんなことを言っている。
「雨蛙黒き仏の宙に鳴く (山口誓子)雨蛙の鳴き声を、黒い仏像が宙に浮かんでいるように表現し、神秘的な雰囲気を醸し出しています。」
なんだその解釈。意味不明。いや意味不明でも感覚感性に訴える、要はsurrealisticな表現としてとらえるのもありに決まっているけれど、それにしたって、カエルの鳴き声が宙(そら)に浮かぶ仏像って。
俳句の解釈は自由とはよく言われるけれど、私には「黒き仏」とは屹立する黒雲、雨雲のこととしか思えない。「仏」は一体ではなく、おそらく林立するかのように数体、とイメージする。雄大な絵が浮かぶ。蛙の声が悟りの境地へと誘うようで、宙に曼荼羅のような図式が浮かんだか。
なぜだろう、この句で私は山形県の米沢を思い出した。米沢は我が會津の故郷から見て飯豊連峰を北に越したところにある広い盆地の町。飯豊は南西、吾妻連峰は北西、朝日連峰は南東、そして蔵王連峰は北東に見える。そこをクルマで通ったとき、その広い空に雨雲が数本湧き上がっている様を見たのだったか。よく思い出せないのだが。そうだとしても梅雨時ではなかったはず。八月だった。
AIくん、どうもまだ俳句の解釈は不得意のようだね。
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