Que l'on est
朝日に輝くヌマスギ
Il vaut mieux être haï pour ce que l'on est qu'être aimé pour ce que l'on n'est pas.
― André Gide
「ありのままの自分で嫌われる方がありのままではない自分で愛されるよりましだ。」
(訳は私。「自分が何者であるかによって嫌われる方が、自分が何者でないかによって愛されるよりも良い。」と訳している人もいる。)
フランスの小説家アンドレ・ジッドの随想集「Feuillets d'automne」(秋の葉)にある言葉だそうだ。ジッドというと、三遊亭歌奴(後の圓歌)の「授業中」という新作落語にその名が出てくる。名前だけは小3くらいの頃から知っていた。ジッドは日本で言えば明治2年の生まれ、昭和26年まで生きたわけだけれど、いわゆるカミングアウトした同性愛者として先駆け的な人だった。
私にはその指向は全くないが、ジッドのこの言葉には100パーセント同意する。寂しいから、気が紛れるからとかで<らしくない自分>で人付き合いして、その人たちに好かれたとしても私には何らの意味もない。この歳回りとなって、もう本当に一期一会の気持ちで人とは会うべきで、そのとき自分を偽っていたのでは話にならない。自分の思想・哲学を、そして趣味を分かち合えぬ人と寸刻も過ごしてはならないとまではもちろん言わないけれども、もったいない、他にやることがある、と思わないのではもう掛ける言葉もない。
私は、どんなこと(犯罪は除く)であれ、やり切ったという経験のある人、しかも私がそのやり切ったことを評価できる人としか付き合いたくはない。そういう人の前で私も<安心して>「ありのままの自分で」いられるのだ。そういう人は人生の要諦を知っているからだ。

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