Kよ、you're not too old to learn
故郷、西會津。
昨日夕暮れ前、Kと久しぶりに会った。安曇野への旅以来だった。
私には彼に言いたいことがあった。しかし、彼からアプローチがない限りは黙していようと思っていたのだ。そうしたらだいぶ時間が経ってしまった。
彼が会おうと言ってきたのは、たまたま彼のその日限りの現場が世田谷区岡本の某所だったからで、帰りしな私と食事でもということだったのだ。
彼は総じて健康そうではあったけれど、骨格のところどころに歪みなどが生じていて、それは以前から抱えていた問題ではあったが、深刻の度を深めているように私には見えた。歩き方など、もうすでにかなりの老体のそれである。
私が言いたいこと・・・少しずつつ開陳していたら、Kはある人からの手紙を私に見せた。それは彼のYouTubeにおけるVlogのファンが彼にくれたもので、なんとその人とは偶然も偶然、Kが赴いた北区の現場で出会い、翌日同じ現場でその方が手渡してくれたものだと言うのだ。
もっと驚くべきことがあった。それはその方の手紙の内容が私がKに言いたかったことと同趣旨だったことだ。身体を労り、自分を、自分の好きなことを大切にして、creativeに残りの人生を生きていってほしい、ということだ。
だからもっと彼には勉強してほしいと私は思う。彼は生来頭のいい男なのだ。しかし早くに父親を亡くし、売り酒屋を経営するお母さんの手ひとつで育てられた。頭が良く、器用で、運動能力も優れており、彼は小学校(私のとは別の学校)では中心人物、児童会会長にもなった。地頭の良さは中学まではなんとか彼を学業面で支えたし、なにしろ生徒会の会長にも、県大会まで出場するバレーボール部のキャプテンにもなって、誰からも好かれ、あるいは後輩などから慕われる存在だった。
何より彼は人付き合いがいい男だった。もちろん今でも。「Kさん」、「Kくん」、「Kちゃん」、「K」といろいろなところからお呼びがかかる人気者で、その人気に可能な限り応えてきた。
しかし、もう習い性となって久しすぎるけれど、それでもKよ、自分の時間をもっと持ち、もっと有用に使ってほしいのだ。持ち前の美術センスを主に磨き、来し方を振り返りながらも今に生じた想いを作品として投影してほしいのだ。そのために、勉強し、作品のモチーフを見つけてほしい。
そんなことを彼に話した。
レストランを出ると、もうとっぷり暮れていた。食事をした成城1丁目から中野区上高田までは自転車では相当に時間がかかる。「骨格歪み男」にはさらに厳しい長距離だけれど、「明日は8時起きでいいんだ」と快活な声を残して彼は城山通りを東進して行った。

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