心も冬ざれ 〜しかし楽し
今こそが私の一番好きな季節なのだ。いや、その季節のピークと言ふべき時期があるとすればもうそれは過ぎてゐる。けれども、相変はらずまだ「その季節」にゐる。
もう何年同じやうに思つてきたことか。そしてそのたびに、あつといふ間にその季節が去つていつてしまひ、また来年も愛ほしくそれを迎へられるだらうかと不安を抱くのだ。
私は寂しがり屋だ?つまり誰かしらと交誼交友を求めがちな人間だといふことか。しかし「だつた」のは認めるけれど、今はもうそんなことはない。「心同じなる」あるいは「心同じならん」人を求めることは今、なくなつた。
人と心を通はせること自体を厭ふのではない。さういふ機会が降つて湧いてくるのなら歓迎する。ただ、今はさういふ機会を積極的に求めることはもうしない、したくない、面倒臭いのだ。
ほんたうに 君は孤獨を厭ふのか 落ちる枯葉は 讃へてゐるぞ
嘘つぱちの 友情とても 暇つぶし しかし潰して 何ぞ残らん
落ち葉踏む 獨りがゆゑに 音の澄む
さあ、今日も冬ざれの中短日を楽しもうぞ!

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