I wasn't born here in your country, but I'm happy here, thank you!

 Mooさんから、NLCSのMVP受賞セレモニーで大谷さんが少しは英語で受け答えたらよかった、それは礼儀だとした私の意見にご賛同をいただいた。

こういうことにうるさいアメリカ人は少なくないはず。「When in the US, speak as Americans do」というようなことをガミガミ言ってくる者が市井レベルでたくさんいるのだから。アメリカ人が創ったスポーツ競技で非アメリカ人がBabe Ruthなどを凌駕する存在なんて烏滸がましい、「Make MLB American Again」などと言い出しているMAGAたちも絶対にいるに違いない。「中米の出身者も多いし、白人以外も多すぎる」などとさえ言い出して「MMAA division of MAGA」などというような組織もできるか?(笑)アメリカ市民権を持っている者だけのリーグということから始まって、1947年前、つまり、初の黒人メイジャー・リーガーJackie Robinson誕生前まで戻せ、などと管を巻いている者が多数いても驚かない。

だから大谷さんは英語で公に感謝の意を示すべきだった、というのではないのだ。自分が命を懸けて打ち込んでいる、大好きなスポーツを生み出してくれたまさにその国で夢を叶えているのだから、「Thank you, America!」だけでもいい、<礼儀として>言うべきだった。それだけで上で書いたbigotry(頑迷固陋)は薄まるだろう。

大相撲ロンドン場所が行われた。Royal Albert HallのYouTubeチャンネルでその様子を見て胸が熱くなった。丁髷を結ったただの肥満児集団と看做すようなイギリス人がだれもいない「満員御礼」のあのロイヤル・アルバート・ホールで、日本独特の様式美を見せつけながら「rikishi」たちが心からの喝采を受けている様子に感動しない「日本人」はいないだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=PDQEPapoKac&t=201s

上はその最終日のハイライト。

大相撲は、ハワイ出身の横綱から始まって、モンゴル人横綱も5人(?)戴いてきた。特に朝青龍や白鵬が強すぎて、日本人力士は何をしている、モンゴル相撲に負けたのか、などと言われた時期もあった。「国技」が非日本人に席捲されるのを良しとしない人が大勢いたのだ。それでもその非日本人力士たちは、見事に日本語を習得し、相撲の、そして所属部屋のしきたりに順応し、従っていったではないか。優勝インタビューをされる立場になれば、並みの「日本人」より流暢な日本語を披露する者もいた。

世界が分断の時代を今生きている。グローバリズムが行き過ぎたことの反動だろう。そういう時代だからこそ、他国で暮らすならその国の文化、価値観、習慣、言語を敬うことが必須だと私は思う。完全に染まれなどと言っているのではない。「あなたの国が好きです」と感謝を込めて言える態度が常に必要なのだと言いたいのだ。

私の、それこそLAに暮らす弟が言っていた。「俺が暮らしてるのは海側の方で、山火事とはお陰様で無縁なところ。そこはLAの治安がヤバくなったところとは大違いの、中流以上の白人が暮らすところでさ、民主党が強いカリフォルニア州だけれどそこは共和党支持者が多いんだ。俺はそのコミュニティーでそれなり積極的に住民たちと交わっているよ。俺が、Eaglesが大好きで、アメリカが大好きであなたのお国にやってきましたって言い、ギターを弾いてHotel Californiaを歌ったり、Take It Easyを歌えば、MAGAっぽい人たちも喜んで付き合ってくれるぜ」と。

本当に弟夫婦はアメリカが好きなんですよ。その気持ちが通じるんですって。

ああ、大谷さん、Take Me Out to the Ball Gameなんかを歌ったらさらなる伝説だった!


P.S. 豊昇龍っていいね!

コメント

このブログの人気の投稿

やるせない

SSブログにしてやられて、19年間のtextを失いました。(移行予告を軽視した私が悪い)

バンド内闘争