如雨露のこと&サイゼリヤ、OK
4:08、ペダルを漕ぎ出し、三本杉の交差点(世田谷通りと環8の)で早々に雨に降られた。予想より早い降り出し。這々の体(!)でUターン。台風の外側の雲がかかり出したようだ。
東京は(他の多くの地域・地方もそうだろうが)日中ずっと猛暑の日々だったから、今回の台風は神様が(笑)「如雨露(じょうろ)」を持って水差しに来てくださったということだと喜ぶべきだろう。
ところでこの「如雨露」、完璧と言っていい漢字表記で、日本ないしは中国の発明品かと思ってしまうけれど、語源はどうやらポルトガル語のようだ。「jorro」は水の「噴出」、ないしは「jarra」、「瓶(ビンというよりカメだろう、英語のjarだ)」から来ているらしい。となれば、戦国時代末期にイエズス会の宣教師さんらがもたらしたか。
趣味が庭仕事・花の栽培だった亡き母は「じょうろ」と言っていたが、「じょろ」と発音したこともあったように記憶する。チビすけとして、その響きがおもしろかった。それは大人がどこか知らない保管場所から持ってきて時々使う楽しげな器具であって、「母ちゃん、ボクにもやらせて」と散水の交代をせがんだものだ。ブリキ製のものだったなあ。
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昨夕、珍しく代休をとった義父の娘と平日ながら食事に出かけた。代休とは云え、遠い職場に行かず家で仕事をしたのであって、まったく、いわゆる「サビ残」だ。私が所望して、彼女とは1年ぶりくらいにサイゼリヤへ行った。洋食気分だったのと、なにより驚異のコスパの良さをまた実感したかったのだ。
それは結局企業努力の賜物、そしてそれは人件費も究極というほどに切り詰めた成果であろう。出されるものみんな立派な品質、味であり、量も十分。代表的なのは、料理ではないが、グラスワイン91円(税抜)で、毎回驚嘆する。「この値段、どういうことだ!」とメニューを見るたびに言わざるを得ない。まあ、私は一杯だけ飲むのだけれど、ワインの良し悪しなど到底分からない私としては、その価格の美味さに舌鼓を打つよりない。
二人でお腹いっぱい食べて、義父の娘はドリンクバーもつけて、なんと1人あたり1050円だった。
家に戻ってYouTubeを開くと、毎日見る「社畜ジャパン」がスーパーのOKストア従業員による口コミを紹介していた。「客はOK、従業員はKO」と。あそこの安さの秘訣は複数あるけれど、やはり人件費の徹底的な切り詰めにあるようだ。
単に従業員の給与を低くしているというのもあるのだろうけれど、サイゼリヤなどは徹底した省人化が大きかろう。客にスマートフォンを使って注文させる仕組みとかには感心してしまう。料理を持ってきてくれるのは明らかに学生アルバイトだ。昨今時給が低ければバイト応募が全くないと聞くけれど、サイゼリヤはその点がんばっているのかな。OKの給与体系は、正社員とバイト共に相当に<シブチン>らしい。
よく行くOK新用賀店の従業員はおしなべて愛想が良くない印象があるけれど、これはまあ、「こき使わされて給料安い」がゆえの当然の反映だろう。しかたがない。
デフレが続きまくった日本だが、その潮流はたとえ価格高騰が叫ばれるようになった今でも完全には止まっていないと感じる。サイゼリヤとOKなどがその流れを<なんとか>維持している。
そして・・・代休を取りつつ仕事を自宅でする義父の娘も、職場にとってはコスパのいい労働者であろう。ぎゃあ。
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