秩父の俳聖と言はむ


今年も私が大好きな色の花を付ける百日紅と対面。世田谷区内に在る某中高一貫私立学校近くに立っている。けれど、去年かなり大掛かりに剪定されてしまい、随分小ぶりな木になってしまったなあ。


 

今朝の最遠点は狛江市元和泉、通称「五本松」。雨が降る前の、登山用語で謂う(?)「擬似晴天」の広大な空を撮ろうと思った。




対岸は川崎市多摩区登戸新町・・かな。晴れてはいるけれど、多摩丘陵さえはっきり見えない。




上流方面に向けて撮ったけれど、多摩丘陵がはっきりしてないなら、この方向に見えるはずの秩父・奥多摩の山々が雲隠れしているのは当然。




月齢19を超えた月が。

そして今年初めてキリギリスの鳴き声を聞いた。アブラゼミはもういろんなところで鳴き出している。まだヒグラシは聞かないが、まもなくだ。

*

https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=6X3MWK33PJ_01

NHKラジオ「昭和人物史」は良かった。俳人金子兜太さんの回だった。

自然を諷詠するのもいいけれど、人間もその自然であって、例えば白梅が咲いて蜂が来るではなく、彼にとっては「白梅や老子無心の旅に住む」となる。俳句は花鳥ではなく人間を詠むものだ、と。

水脈の果て炎天の墓碑を置きて去る

海軍主計中尉だった金子が、トラック島で亡くなり殺された戦友たちを慰霊して船で帰国するときの句。

人も花なり 鳥なり 風、月なり

破調の句が浮かんだ。

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