Go forward, but be aware of the limit
久しぶりでないかい、日の出が拝めるの。成城学園駅近くでの一枚。「空、空、空、空」って注意促されたから、撮っただよ。うん、朝焼けの美しい空だ。
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囲碁界が厳しいらしい。日本棋院がプロ棋士採用人数を6人から4人に絞ったのも、需要と供給のバランスが崩れたからに他ならない。将棋界は、ここ7年ほどの藤井feverで東京と大阪に新会館を建設できるほどの活況を呈しているけれど、藤井頼みの状況がずっと続くとは将棋連盟だって思っちゃいないだろう。それでも囲碁界よりはずっとマシだ。
一力遼さんが世界戦で優勝したりして、長年中国と韓国に押されっぱなしだった苦難の時代(それが囲碁人気低迷の主原因のひとつとされてきた)に光明をもたらしたけれど、将棋界における藤井聡太さんの国民的熱狂に程遠いとしか言いようのない世間的な受けであった。一力さんは佇まいの良い好男子だけれども、なにしろ囲碁自体に人気がないからのことだ。
1939年創設の毎日新聞主催・本因坊戦も大幅に規模縮小で衝撃が走ったのは去年のこと。将棋で言えば、名人戦や竜王戦に匹敵するほどの格のタイトルだったのに、従来の七番勝負(1局2日制)から五番勝負(1局1日制)に縮小され、優勝賞金も2800万円から850万円!に減額。挑戦者決定リーグ戦も廃止され、トーナメント形式に変更という憂き目に遭った。
厳しすぎる。
囲碁のおもしろさを私は知らない。知っている人にはたまらない娯楽だろう。しかしその「知っている人」が少なすぎる。私が知る囲碁好きは亡き母方の伯父、義父(ただし今は全くやっていないし、観戦もほとんどしない)、そしてMooさんだけ。Mooさんもタイトル戦などで熱狂することもないようだし。なにしろ将棋よりむずかし過ぎるし、奥深すぎる。私は、囲碁界が、たとえ藤井聡太さん並みのスターが出ても、藤井さんがもたらしたのと同程度の活況に恵まれる図をひとつも想像できない。中国と韓国の大天才棋士たちを根こそぎ倒したりしたらそれは大ニュースにはなろう。けれども、その勝ち筋の凄さなどを理解できるファンは将棋ファンの藤井将棋への理解度に比べればはるかに限られ、それが正に囲碁が広がらない理由のすべてなのだと思う。
だから、囲碁界はそのおもしろみ、深遠さがわかる人には分かるボードゲームとして<それなりの>規模でやっていくしかないと思うのだ。
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