祝 伊藤叡王タイトル防衛、八段昇段
昨日は雨の中歩いてOK成城店へ。この頃朝が雨でpotteringができない日が続き、ではちょっと距離があるけれど、いや、あるからこそ歩くかと。帰りは重いリュック(バックパック)を背負っていい運動になった。途中本当に色とりどりの紫陽花が沿道の応援観衆のように私を励ます(って大袈裟な)。
その行き帰り片耳でずっと聴いていたのはABEMAの叡王戦最終局の実況。聴いているうちはずっと伊藤叡王の劣勢。帰ってきて部屋の中PC画面で放送を見るようになっても劣勢のまま、それどころか絶体絶命かというほどに追い込まれたのだけれど、最終盤で齋藤挑戦者に緩手ないし悪手が出て大逆転、伊藤匠叡王はタイトルを守った。タイトル2期獲得で八段昇段も果たした。22歳で八段昇段は、同い年の藤井さんには4年半遅れた(彼は18歳そこそこでやはりタイトル2期で八段昇段)けれど、歴代7位のスピード出世だ。
ファンとしてうれしかったけれど、伊藤さんはまだまだ安定感に欠ける。そのことは彼自身が一番分かっているはず。尊敬すらしている同い年の「400年に一人の大天才(MNEMO談)」こそが彼の追っている対象なのだから。藤井七冠のこれまで(2025年6月3日時点)の勝率0.830、翻って伊藤さんは昨日時点で0.702(近似値)であり、これもすごい勝率だけれど、この0.128ポイントは途方もないほどの差なのだ。100局以上指して現在勝率7割を超える棋士は他に服部慎一郎七段(0.710)しかおらず、その勝率順は藤井七冠、服部七段、そして伊藤叡王ということになる。この快挙からひとつぐらいタイトルを持っていて不思議はないけれど、藤井さんが昨年伊藤さんから叡王を奪取され、全冠独占を阻まれることはほとんど確率的には(正確に算出するのは不可能だが、おそらく藤井勝ちの確率は9割を超えていたとされ)奇跡に近いことだった。
今の将棋界、誰が何と言おうと、藤井、永瀬(834戦して勝率0.695)がトップ2という評価は揺るがない。3番手はと言うともちろん伊藤さんも挙がるのだが、佐々木勇気八段や近藤誠也八段、藤本渚六段(96戦して、勝率0.760であり、100戦以上に達するのはまもなく、そして勝率ランキングでは3位以下を大きく引き離す第2位になる)の名が挙がってしまう。
(将棋棋士には「藤」が姓に含まれる者が多い。伊藤、加藤、近藤、佐藤、斎藤、内藤、平藤、藤井、藤内、藤川、藤倉、藤本、藤森、藤原、藤田。現役棋士では171人中19人いて、その率0.111だ。その中でも多いのはやはり佐藤で、5人。もし藤井、伊藤、藤本3強時代が来れば、藤原氏末裔の将棋王朝支配となる。そして3人とも若いので、そういう時代の到来は相当に考えうる。)
当面伊藤叡王には、服部七段を勝率で上回ってほしい。そうすれば、もっと藤井七冠に他のタイトルでも挑戦できる機会が自ずと増えるはずだから。藤井と藤本2強時代を絶対に阻止してほしい。
いやはや、将棋に興味のない読者様には本当にどうでもいいことを書いている。
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そして伊藤叡王についてさらに書く。
どうやら伊藤さんは弦巻に住んでいるらしいのだ。そう、おととい13日に書いた、世田谷区弦巻にだ。NHKのETVで「カラフル」という番組があって、伊藤さんは13年前に「もっと強くなるために」というタイトルの回で密着取材されたことがあるのだ。当時小4。それを私はリアルタイムで見た。バスに乗って彼が宮田八段が道場主の三軒茶屋将棋倶楽部へ通うシーンは鮮烈に覚えている。東急バスか小田急バスだ。
ずっと彼が世田谷区のどこに住んでいるのかが気になっていた。情報は確からしい。いつか散歩でもしている伊藤叡王に遭遇できたら愉快だ。
だからど〜した!
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